※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。

十二夜
(Twelfth Night: Or What You Will)
作品データ
1996年|イギリス|恋愛/コメディ
監督:トレヴァー・ナン
出演:ヘレナ・ボナム=カーター、イモジェン・スタッブス、トビー・スティーヴンス ほか
立場を入れ替えたら、恋が大渋滞する話
双子の兄と生き別れになったヴァイオラは、異国イリリアで生き延びるため男装し、「セザリオ」として公爵オーシーノに仕えることになる。オーシーノは伯爵令嬢オリヴィアに恋をしていて、ヴァイオラは使者として彼女のもとへ通う役目を担う。ところがオリヴィアはセザリオに惹かれ、ヴァイオラ自身はオーシーノに想いを寄せるという、ややこしい三角関係が完成する。そこに双子の兄セバスチャンが現れたことで、誤解と勘違いは一気に加速していく。
男装中の女性と、恋に不器用な人たち
ヴァイオラは聡明で柔軟だけど、正体を明かせない立場にずっと縛られている。
オーシーノは恋に酔いやすく、自分の感情を美化しがち。
オリヴィアは悲しみから抜け出せずにいたところに、予想外の存在に心を動かされる。
それぞれが本音と立場のズレを抱えたまま動き回る感じが続く。
舞台は海辺の国イリリア
物語の舞台イリリアは、どこか現実感が薄くて、夢の中みたいな場所。
身分や性別の境目がゆるく、偶然が当たり前のように起こる空気がある。
この曖昧さが、入れ替わりや勘違いを自然に受け入れさせてくる。
勘違いが連鎖して、事態が膨らむ
オリヴィアはセザリオに恋をし、オーシーノはオリヴィアを想い続ける。
ヴァイオラは誰も傷つけたくないまま、嘘を重ねていく。
そこにセバスチャンが現れ、周囲は彼をセザリオだと思い込み、話はさらに混線する。
正体が明らかになって、一気にほどける
誤解が限界に達したところで、双子の存在が明らかになる。
性別や立場の誤認が解けると、感情の向きも一気に整理されていく。
混乱続きだった関係が、拍子抜けするくらい素早く収まっていく流れになる。
この映画のポイントなに?
シェイクスピア作品の中でも、入れ替わりと勘違いを徹底的に楽しむ構成。
重たいテーマは扱わず、感情のズレを軽やかに転がしていく。
性別や身分が固定されていない世界観が、今見ても新鮮に映りやすい。
たぶんこんな映画
深刻になりそうな状況を、全部勢いで乗り切っていく感じ。
恋が空回りしても、どこか楽しそうで、笑って見守れる時間が続く。
観終わったあとに、気持ちが少し軽くなるタイプの作品。

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