※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
レディ・ジェーン/愛と運命のふたり
(Lady Jane)
作品データ
1986年|イギリス|歴史/恋愛
監督:トレヴァー・ナン
出演:ヘレナ・ボナム=カーター、ケイリー・エルウィズ、ジョン・ウッド ほか
王位を押し付けられた少女が、恋と信念に巻き込まれる話
16世紀イングランド。名門貴族の娘ジェーンは、学問が好きで政治には興味がない少女。ところが王家の思惑によって、本人の意思とは関係なく王位継承争いの中心に引きずり出される。政略結婚として結ばれたギルフォードとの関係は、最初はぎこちないものの、少しずつ気持ちが通い始める。権力争いが激しくなる中で、ジェーンは女王として担ぎ上げられ、恋と信念、そして運命に向き合うことになる。
勉強好きで世間知らずな女の子と、反骨心強めな青年
ジェーンは本を読むのが好きで、静かに生きたいタイプ。王族や権力には距離を置きたがっている。
ギルフォードは自由を重んじる青年で、政治に利用されることを嫌っている。
最初は立場も性格も噛み合わない二人だけど、同じ「選ばされる側」という立場が、少しずつ距離を縮めていく。
舞台は宮廷、でも心はずっと落ち着かない
物語の中心はイングランドの宮廷。格式や陰謀が渦巻く場所で、誰が味方で誰が敵なのか分かりにくい空気が続く。
ジェーンにとっては、豪華な城や衣装よりも、常に監視されている感覚の方が強く、安心できる場所がほとんどない。
女王にされるまでのスピード感が怖い
ジェーンが女王として祭り上げられる流れはかなり急で、本人が考える時間もほとんど与えられない。
周囲の大人たちは「正義」や「国のため」を口にするけど、実際に矢面に立たされるのは彼女自身。
その中で、ギルフォードとの関係だけが、感情を保てる拠り所になっていく。
愛していても、逃げ道は用意されない
状況が悪化するにつれて、二人には選択肢がどんどん減っていく。
立場を捨てて逃げることも簡単にはできず、信念を曲げれば生き延びられる可能性も見える。
それでもジェーンは、自分が信じてきた考えや、ギルフォードへの気持ちを手放さずに進む道を選ぶ。
この映画のポイントなに?
歴史劇だけど、権力争いよりも若い二人の感情にかなり寄った描き方になっている。
「女王」という肩書きより、「一人の少女がどう生きようとしたか」に視点が置かれている感じ。
衣装や音楽は華やかだけど、話の中身はずっと切迫している。
たぶんこんな映画
歴史を詳しく知らなくても、流れは追いやすい作り。
恋愛映画として観ると甘すぎず、悲劇として観ると感情がじわっと残る。
運命に逆らえない状況の中で、何を選ぶのかを静かに突きつけてくる一本、そんな余韻が残りやすい作品。

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