※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。

フランケンシュタイン
(Frankenstein)
作品データ
2025年|アメリカ|ゴシック・ドラマ
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:オスカー・アイザック、ジェイコブ・エロルディ、ミア・ゴス、クリストフ・ヴァルツ ほか
命を生み出したあとに、責任だけが残る話
物語の軸になるのは、人の手で命を生み出そうとする一人の科学者と、その行為によって生まれてしまった存在。科学への情熱、喪失への恐れ、創造への執着が絡み合い、取り返しのつかない一歩が踏み出される。命は誕生した瞬間から祝福されるわけではなく、理解されない存在として世界に放り出されていく。創った者と創られた者、その関係が時間とともに歪んでいく流れが中心になりそうな構成。
創造する側の人間、ヴィクターの影
オスカー・アイザックが演じる科学者は、知性と情熱を併せ持つ一方で、自分の内側にある恐れから目を背けきれない人物として描かれそう。善意と傲慢さの境目が曖昧で、「やっていいこと」と「やってしまったこと」が静かに入れ替わっていく。何かを成し遂げた瞬間より、その後の態度が物語を動かしていくタイプの人物に見える。
生まれてしまった存在の視点
ジェイコブ・エロルディが演じる存在は、怪物として一括りにされがちだが、内側には強い感情と知性を持っている設定が想像される。言葉や振る舞いを学びながら、人間社会に触れていく中で、自分が何者なのかを問い続ける。拒絶される経験が積み重なり、孤独が形を持っていく流れが重なっていきそう。
ゴシックな世界と、人の内面
舞台は暗く重たい空気をまとった世界観になりそうで、建物や研究室、自然の風景が登場人物の心情とリンクする。ギレルモ・デル・トロ作品らしく、恐怖そのものよりも、哀しさや美しさが前に出るトーンが想像できる。見た目の異様さより、感情の居場所のなさが強調される感じ。
周囲の人間たちが映す鏡
ミア・ゴスやクリストフ・ヴァルツの役どころは、創造の行為を外側から見つめる存在として配置されそう。恐れ、同情、好奇心、利用しようとする気持ちなど、人それぞれの反応が浮かび上がることで、物語の輪郭がはっきりしていく。誰が正しくて、誰が間違っているのかが単純に分からない構図になりそう。
関係が壊れていく過程
物語が進むにつれて、創った者と創られた者の距離は広がっていく。期待、後悔、怒り、憧れが入り混じり、感情の向き先がすれ違い続ける。対立は派手な衝突というより、積み重ねの結果として避けられなくなっていく形になりそう。
この映画のポイントっぽいところ
有名な古典を下敷きにしつつ、善悪や怪物という単純なラベルを疑う視点が強そう。恐怖映画というより、人が何かを生み出す行為そのものを問い直す構成が中心になりそう。デル・トロらしい「異形へのまなざし」が、かなり感情寄りで描かれる印象。
たぶんこんな映画
怖がらせるための作品というより、静かに胸に残るタイプ。怪物とは何か、人間らしさとは何かを、観ている側に考えさせ続ける流れになりそう。観終わったあと、物語の出来事より、登場人物の選択を何度も思い返したくなる一本っぽい。

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