※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ザ・マーダー
(原題:The River Murders)
作品データ
2011年|アメリカ|クライム・サスペンス
監督:リッチ・コーワン
出演:レイ・リオッタ、ヴィング・レイムス、クリスチャン・スレーター ほか
過去の恋愛が全部つながって、最悪の形で返ってくる話
刑事ジャックの周囲で起きる猟奇的な連続殺人。
被害者は、なぜか彼が過去に関係を持った女性ばかり。
やがて事件は、家族、同僚、そして自分の知らなかった過去まで巻き込み、取り返しのつかない場所へ転がっていく。
登場人物
・ジャック
刑事。過去に多くの女性と関係を持ってきたが、そのツケが今になって回ってくる。
・アナ
ジャックの妻。妊娠中であり、事件の核心に巻き込まれていく。
・ジェニー
ジャックの同僚刑事で、過去に不倫関係にあった女性。
・レベッカ
ジャックが18歳のときに関係を持った女性。過去に妊娠と堕胎の経験がある。
・ジョン
連続殺人の犯人。静かに、しかし執拗にジャックの人生へ入り込んでくる男。
ジャックの周囲で起き始める、説明のつかない殺人
刑事ジャックの身近な場所で、猟奇的な連続殺人事件が発生する。
被害者を調べていくうちに、ある共通点が浮かび上がる。
殺された女性たちは、全員が過去にジャックと肉体関係を持っていたのだ。
疑いは一気にジャック本人へ向けられ、捜査は異様な空気に包まれていく。
さらに混乱を深める、新たな被害者
事態はそれだけでは終わらない。
事故で亡くなったと思われていたジャックの母が、同じ手口で殺されていたことが判明する。
さらに、ジャックと面識のない男までが同様の方法で殺される。
単なる私怨では説明できない状況になり、事件はますます混迷していく。
過去に置き去りにした存在が、姿を現す
そんな中、ジャックが18歳のときに初めて関係を持ったレベッカが、3か月前から行方不明だと分かる。
彼女はかつてジャックの子を妊娠し、堕胎したとされていた女性だった。
やがて彼女の遺体が発見され、連続殺人の輪郭がはっきりしていく。
犯人は、女たちから別の女の存在を聞き出しながら、次々と殺していたのだ。
父と子、逃げられなかった復讐の終着点
FBIの捜査により、犯人がジョンという男であることが判明する。
彼は中絶病院への放火や胎児窃盗などで追われていた人物で、さらに衝撃的な事実が明らかになる。
ジョンは、レベッカが堕胎せずに産んでいた、ジャックの実の子だった。
すべては父親への復讐だったのだ。
妊娠中の妻アナを救うため、ジャックはジョンの指示通り「思い出の場所」へ向かい、そこで息子を撃ち殺す。
それはジョン自身が望んだ結末でもあった。
この映画のポイント
・過去の行動が現在に連鎖していく構造
・被害者と加害者の立場が揺らぐ展開
・家族という逃げ場のないテーマ
・犯人側が用意した、終わり方まで含めた計画
たぶんこんな映画
事件を追ううちに、だんだん気持ちが重くなっていくタイプ。
謎解きよりも、明らかになった事実をどう受け止めるかが残る。
最後まで観ると、犯人が何を奪い、何を残したのかがじわっと効いてくる、そんな一本。

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