※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ATOM
(Astro Boy)
作品データ
2009年|アメリカ/日本|アニメーション/SF
監督:デヴィッド・バウワーズ
出演:フレディ・ハイモア、ニコラス・ケイジ、ドナルド・サザーランド、シャーリーズ・セロン ほか
天才少年ロボットが自分の居場所を探し続ける話
科学の力で生まれた少年型ロボットが、街を追い出されたり期待されたりしながら、「自分って何者なんだろう」と考え続ける流れになっている。
愛から生まれたはずが世界とズレていく
近未来の都市で、科学者の父親は亡くした息子の代わりとして、高性能ロボットのアトムを作り上げる。でも完成したアトムは、失われた息子そのものにはなりきれず、父親の期待とのズレが広がっていく。その結果、アトムは都市から離れ、外の世界で自分の存在理由を探す旅に出ることになる。
純粋すぎて傷つきやすいアトムという存在
アトムは圧倒的な能力を持っているけど、心は子どものまま。人を疑うことを知らず、信じては傷つく場面が続く。自分がロボットだと理解しつつも、人と同じように感じてしまうところが、物語の中心に置かれている。
空に浮かぶ都市と地上の世界
舞台は空中都市と、その下に広がる地上世界。上と下で価値観や生活が大きく違っていて、アトムはその両方を行き来する。どこに行っても完全には馴染めず、浮いた存在として描かれる時間が長い。
力を狙われ利用されそうになる展開
アトムのエネルギー源や能力に目をつけた大人たちが現れ、彼は争いの中心に置かれていく。戦うつもりがなくても、守るために力を使わざるを得ない状況が増えていく。無邪気さと現実の厳しさがぶつかり続ける。
自分で選んだ答えに向かう終盤
終盤では、アトムは「作られた存在」であることを受け入れた上で、自分の意思で行動する選択をする。誰かの代わりではなく、自分としてどう生きるかを決める形で、物語は次の段階へ進んでいく。
この映画のポイントは存在理由そのもの
ヒーローの活躍より、「なぜ生まれたのか」「どう扱われるのか」に重心が置かれている。派手なバトルの裏で、ずっとアイデンティティの話が流れている構成になっている。
たぶんこんな映画
子ども向けの冒険に見えつつ、どこか切なさが残るタイプ。飛び回る映像の合間に、「居場所ってどこだろう」と考える時間が挟まる、そんな感触が近いかもしれない。

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