※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ニコラス・ケイジのウェザーマン
(The Weather Man)
作品データ
2005年|アメリカ|ドラマ
監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:ニコラス・ケイジ、マイケル・ケイン、ホープ・デイヴィス、ニコラス・ホルト ほか
天気は当たるのに人生が全然うまくいかない男の話
テレビで天気予報を伝える仕事はできているのに、私生活はずっと曇り空、みたいな男が、仕事と家族と自分自身の間でぐらぐら揺れ続ける話になっている。
天気予報士が人生の進路予想を外しまくる
シカゴのテレビ局でお天気キャスターをしているデイヴは、視聴率はそこそこなのに、街ではなぜかファストフードを投げつけられる存在。離婚した妻との関係は微妙で、思春期の子どもたちとも噛み合わず、そんな中でニューヨークの全国ネット番組への昇進話が持ち上がる。仕事を取るか、家族と向き合うか、そもそも自分は何者なのか、というところでずっと立ち止まり続ける流れになっている。
何をやっても空回る主人公デイヴという人
デイヴは仕事上は冷静で理知的に見えるけど、私生活では感情の扱いがかなり不器用。父親は有名作家で、その影にずっと劣等感を抱えている感じもある。子どもたちとの距離感もわからず、良かれと思ってやったことが裏目に出がちで、本人も「どうしてこうなるんだろう」と思い続けている様子が続く。
シカゴの空の下で起き続ける微妙な日常
舞台はほぼシカゴで、テレビ局、家庭、街中と、わりと現実的な場所ばかり。大事件が起きるというより、日常の中で少しずつストレスが積み重なっていく感じ。天気予報の仕事風景と、家庭内のぎこちなさが交互に描かれて、どこにいても居心地が悪そうなのが印象に残る。
昇進話と家族問題が同時に襲ってくる展開
ニューヨーク行きの話はデイヴにとって成功の象徴みたいなもので、これを掴めば人生が変わる気がしている。一方で、息子の学校での問題や娘との関係、元妻との距離など、向き合わないといけないことも山積み。父親との会話も噛み合わず、誰かに認められたい気持ちだけが空回りしていく。
結局どこにも行けないまま選択を迫られる終盤
物語の終盤では、仕事のチャンスと家族の現実が同時に突きつけられる。派手な決断というより、「これで良かったのか分からないけど、今はこうするしかない」みたいな着地になっていて、スッキリした答えは用意されていない。デイヴ自身も、完全に前向きになれた感じではなく、相変わらず迷いながら次の一歩を踏み出す形で終わる。
この映画のポイントは噛み合わなさそのもの
天気予報という分かりやすい仕事と、全然コントロールできない人生の対比がずっと続く。努力すれば報われる、という話にはなりきらず、かといって救いがないわけでもなく、ただ「こういう時期あるよね」という感覚が残る構成になっている。
たぶんこんな映画
観終わったあとにスカッとするというより、「あー、分かるかも…」と少し黙りたくなるタイプ。人生が停滞している感じや、何を選んでも正解か分からない空気を、そのまま眺める時間、みたいな印象が近いかもしれない。

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