英国王のスピーチ

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英国王のスピーチ
(The King’s Speech)

作品データ
2010年|イギリス・オーストラリア|歴史/ドラマ
監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム=カーター ほか

王になる予定じゃなかった人が、声と向き合う話

吃音に悩むアルバート王子は、人前で話すことが極端に苦手。王族として式典やスピーチをこなさなければならない立場なのに、声が出ないことがずっと重荷になっている。そんな中、型破りな言語療法士ライオネルと出会い、半信半疑のまま訓練を始める。兄の退位によって、望んでいなかった王位を継ぐことになり、アルバートは国王ジョージ6世として国民の前に立つ立場に追い込まれる。迫る大戦の中で、彼は避けられないスピーチに向き合うことになる。

真面目で臆病な王子と、遠慮しない療法士

アルバートは責任感が強くて、不器用。失敗を恐れるあまり、余計に緊張してしまう。
ライオネルは身分差をまったく気にせず、思ったことをそのまま言うタイプ。
最初は反発し合いながらも、訓練を通して二人の距離は少しずつ縮まっていく。

舞台は王宮、でも息が詰まる

豪華な宮殿や厳かな式典が続くけど、アルバートにとっては安心できる場所がほとんどない。
静かな部屋でも、マイクや視線があるだけで緊張が高まる。
閉じた空間が多く、心理的な圧迫感が画面全体に漂っている。

話す練習が、人生の整理になっていく

発声練習や奇妙な訓練を重ねるうちに、アルバートは自分の過去や恐怖と向き合わされる。
家庭での立場、父との関係、兄への劣等感。
吃音そのものだけじゃなく、長年押し込めてきた感情が少しずつ表に出てくる。

国王としての最初の大仕事

戦争が迫り、国民に向けたラジオ演説が避けられなくなる。
失敗の不安は消えないまま、それでもマイクの前に立つ決断をする。
ライオネルの支えを受けながら、一言一言を絞り出す時間が続く。

この映画のポイントなに?

派手な歴史的事件より、一人の人間の弱さに焦点が当たっている。
王様でも怖がるし、逃げたくなる、という距離感がずっと保たれている。
友情とも信頼とも言い切れない関係が、静かに積み上がっていく。

たぶんこんな映画

大声で感動させるタイプじゃなく、じわじわ効いてくる感じ。
誰かの前で話すのが苦手な人ほど、感情を重ねやすい。
観終わったあと、声を出すことの重さと意味を少し考えたくなる作品。

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